
概要
永住(F-5)の申請準備でつまずく点は、おおむね3つに分かれます。ご自身がどの細目コードか、基本素養をどう立証するか、所得・滞在期間・書類をどの基準で数えるかです。この記事は、この順序で確認すべき項目を、問題解決の形式にまとめました。
不許可理由と補完は別の記事で扱い、この記事は申請前段階の確認順序に限ります。個別案件の許可の可否は審査で決まります。基準が不明な場合は管轄の出入国・外国人官署にご確認ください。
一目でわかる要点
| 区分 | 内容 |
|---|---|
| 確認の順序 | ① 細目コード → ② 基本素養の対象・免除 → ③ 所得・資産の算定基準 → ④ 共通書類 → ⑤ 受付 |
| 基本素養 | 社会統合プログラム5段階修了、または永住用・帰化用総合評価で60点(100点満点)以上。免除対象は細目資格ごとに別途 |
| 所得の算定年度 | 申請日が属する年度の前1年。所得金額証明がまだ発行されない場合はその前年度 |
| 資産 | 取得日から申請日まで6か月以上継続して保有する金融資産・実物資産。許可されるまで価値を維持 |
| 滞在期間の計算 | 一時出国が1回90日以内で、年間合計180日以内なら継続して滞在したものと認められる |
| 書類の有効期間 | 海外犯罪経歴証明書は申請日から6か月以内の発行分、国内発行書類は別段の定めがなければ発行日から3か月以内 |
活動範囲
- 永住(F-5)の申請前段階でつまずきやすい点(細目コード、基本素養、所得・資産の算定、滞在期間の計算、書類の有効期間)の確認順序
- 一般永住者(F-5-1)を中心にしつつ、基本素養・所得算定の規定は永住共通の項目として扱います。
- 不許可事由(品行方正・国家財政への影響など)、D-8の経路、永住取得後の維持は別の記事で扱うため、ここでは除きます。
該当者
- 永住(F-5)の申請を控え、ご自身の細目コードが合っているか確認したい方
- 基本素養の立証(試験・教育)が必要か、免除対象かを知りたい方
- 所得金額証明がまだ発行されていない方、家族の所得や保有住宅の扱いを知りたい方
- 出張や帰国など海外滞在があり、滞在期間が途切れないか気になる方
提出書類
- 細目コードの確認:永住資格の種類(F-5-1~F-5-27)と照らし合わせ、申請者基本情報書式で申請する永住資格を選んで示す
- 基本素養の立証(免除者を除く、1つ以上):韓国移民永住適格試験の合格証、韓国移民帰化適格試験の合格証、社会統合プログラム修了証(永住適格課程または帰化適格課程)など。有効期間のある書類は申請日時点で有効であること
- 所得関連:税務署発行の所得金額証明、納税証明書または滞納証明書など納税完納に関する公的証明書類(出入国官署が電算で未納がないことを確認できる場合は提出免除が可能)
- 資産で立証する場合:不動産登記簿謄本、不動産売買契約書、賃貸借契約書、預貯金残高証明書など
- 共通書類:統合申請書(収入印紙を含む)、パスポート、外国人登録証(ない場合は直近6か月以内に撮影した旅券用写真1枚と永住権発行手数料を追加)、滞在地の立証書類
- 滞在期間の確認:出入国記録と在留資格の変更履歴を整理し、一時出国の日数(毎回・年間合計)を確認
申請手続き
- 資格要件の確認 — 現在の在留資格・経歴・学位・契約形態が要件に合うか点検します。
- 書類準備 — 海外の公的書類は翻訳者確認書とアポスティーユ(未締結国は領事確認)を用意します。
- 訪問予約 — HiKorea(www.hikorea.go.kr)で管轄庁の訪問を予約します(電子民願が可能な手続きはオンライン申請)。
- 受付・手数料納付 — 統合申請書(別紙第34号様式)とともに受付し、審査手数料を納付します。
- 審査 — 補完要求があれば期限内に提出します。
- 結果確認 — 許可されると在留期間・資格が付与され、必要に応じて外国人登録証を再発給します。
留意事項
- 家族の所得は「同居する家族」のみが認められます。生計を共にする家族は、配偶者(事実婚を除く)、未成年の子、父母(配偶者の父母を除く)のうち、所得算定期間中ずっと申請人と同居していた人で、住所地(滞在地)が同じであれば同居とみなすのが原則です。
- 所得は所得税を納めたものだけが認められます。所得税の納付対象なのに納めていない所得は認められず、所得税法上の非課税所得は証明資料を検討して認否を決めます。住宅などの資産そのものは所得とみなされませんが、賃貸などで所得が生じ所得税を納めた場合、その所得は認められることがあります。
- 受付後も国内に滞在する必要があります。滞在許可の申請後に出国すると不許可となり得ます。出張や帰国の予定がある場合は、申請時期を決める前に確認してください。
- 申請の直前にお知らせを再確認してください。制度は変わることがあるため、申請の直前にHiKorea(www.hikorea.go.kr)のお知らせと管轄の出入国・外国人官署の案内を再度ご確認ください。
- 韓国内で発給・提出する書類は、別途の有効期間がなければ発給日から3か月以内のものが必要です。
- すでに提出して登録外国人記録に保管されている書類は提出を省略できます。
- 健康診断書・麻薬検査確認書・採用身体検査書などは、発給医療機関が密封した状態のまま提出します(開封不可)。
- 各種在留許可の申請時は韓国国内に滞在中である必要があり、申請後に出国すると不許可となる場合があります。
- 審査手数料は民願が受理されると返還されません。
- 出入国・外国人庁(事務所・出張所)長は審査上必要な場合、提出書類を加減できます。
よくある質問
Q. 自分がどの永住類型か分かりません。どこで確認できますか。
A. 「永住資格の種類及び細目コード」(F-5-1~F-5-27)で、対象ごとに確認できます。たとえばF-5-1は、駐在(D-7)から特定活動(E-7)までの在留資格または居住(F-2)で5年以上滞在した成人が対象で、F-5-2/3・F-5-6・F-5-7・F-5-14・F-5-27は別途の指針に従います。
Q. 基本素養の要件は、必ず試験を受ける必要がありますか。
A. 社会統合プログラム5段階修了、または永住用・帰化用総合評価60点以上のいずれかで要件を満たしたものと認められます。細目資格によって免除対象があり、15歳未満の未成年者や、正規教育機関に在学中の15歳以上の未成年者なども免除対象として案内されていますので、ご自身の類型をご確認ください。
Q. 所得金額証明がまだ発行されていません。
A. 所得の算定期間は申請日が属する年度の前1年が原則ですが、申請日時点で税務当局から該当年度の所得金額証明などが発行されない場合は、その前年度を基準とします。どの年度が適用されるかは発行の有無で決まるため、管轄の官署にご確認ください。
Q. 家族名義の所得や、自分が所有する住宅を所得とみなせますか。
A. 生計を共にする家族(配偶者、未成年の子、父母)の所得は同居の要件を満たす必要があり、住宅などの資産は所得として認められません。ただし、所有住宅の賃貸などで所得が生じ所得税を納めた場合は、事業所得などとして認められ得ると案内されています。
Q. 出張や一時帰国があると、滞在期間は途切れますか。
A. 一時出国期間が1回90日以内で、出国日数の合計が毎年180日以内であれば、国内に継続して滞在したものと認められます。出国のための滞在期間延長や出国期限猶予の期間は出国期間に算入されるため、出入国記録を整理しておいてください。



